『量子真空』を読み終えた。

楽しみつつ読んだが、なんていうかとても1,200ページもあったとは思えないほどサラサラ読んでしまった。いい意味でも悪い意味でもそういった小説ってことだろう。それと意外なほど登場人物が少ない。話も錯綜していない。話自体はまだまだ続ける気になれば続くのかもしれないけれど、大枠は見えた気がする。ただ、意外性なんかはあんまりないんだよなあ。全然ないわけじゃないけれど。私が、意外性ばっかりのドラマに毒され過ぎてしまっただけかもしれない。なかなかおもしろかったが傑作ってほどじゃない気がする。まあ、アレステア・レナルズの次作も読むだろうけれど。

ギミックは子供の頃読んでドキドキしたSFみたいなんだけれど、なんていうか逆にオリジナリティはあんまり感じない。そこがいい点でもあり、私の嗜好とは少しずれていると感じる点かもしれない。

6.5

量子真空 (ハヤカワ文庫SF)

量子真空 (ハヤカワ文庫SF)